Dear:大切な君へ。

そんなことを考えていると、




「おい!!」




と後ろから声を掛けられた。




と、同時に肩に回ってくる腕。




その主をたどってみると、そこにはスタメンに選ばれなかった数人の三年の先輩の姿。




「てめぇ、俺でいいのかとか考えてるとぶっ飛ばすからな」




たった今考えていたことを当てられ、ギクッとする。




「そんなこと考えるくらいだったら、試合で勝てるように一生懸命頑張って俺らが試合に出れるチャンスを増やせ!」




「へぼいプレーでもしてみろ。即効監督に抗議してベンチすら入れないようにしてもらうからな!!」




俺の頭を拳でぐりぐりとしながら先輩たちはそう言った。




< 109 / 208 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop