Dear:大切な君へ。
その言葉にムッとして、
「夕美にとってはそんなことかもしれねぇけど、俺にとってはそんなことじゃ片せねぇんだよ」
と言うと、夕美は
「最後まで頑張ったんだから、いいじゃん。それとも何?健ちゃんはもしあれが自分じゃなくてほかの人だったら、ずっとその人のこと責めるの?」
と、少し怒ったように言った。
「いや、そういうわけじゃ、」
「だったらその悔しい思いを引きずるんじゃなくて、次に活かせるようにしなサイ!!」
「うおっ、あぶねっ」
夕美は手に持っていたボールを俺に投げつけた。
すかさず俺も手に持っていたボールで、飛んできたボールを弾く。