Dear:大切な君へ。
最終章
影
夕美と付き合いだして1ヶ月後の夏休み。
小さな喧嘩はしたりするけど、交際は順調に続いていた。
でも、それはある日突然起こった。
「夕美、そこの棚の上にある辞書取って」
ある日、俺の部屋でまったりと過ごしつつ夏休みの課題をやっていた。
「あ、うん」
そう言って体を捻り、後ろにある棚に手を伸ばす。
すると、
「っ、」
顔を歪めて、上げようとしていた手を下げる。