Dear:大切な君へ。

もう寝たのか?




時間はまだ夜の9時を過ぎたころだった。




だけど、俺は夕美から返事が来たことで完全に安心しきって、夕美の返事に隠された“違和感”に気づかないでいた。




まぁ、明日から部活来るっていうし・・・・・やっぱただの貧血だったのか?




そんなことを考えているうちに、夕美から連絡がなかった時不安で寝れなかった分の睡魔が一気に襲ってきて、そのまま俺は意識を手放した。







翌日、体育館に着いた俺は真っ先に夕美の姿を探す。




しかし、夕美の姿はどこにもなく・・・・・。




「夕美もう来たか?」




先に体育館に来ていた康介にそう聞くと、




「あー、なんか来てたけど・・・・・親も一緒に来ててさ。少し顧問と話したあと学校に置いてた荷物まとめてどっか行ったぞ」




「・・・・・は?」




その言葉に、胸騒ぎがする。


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