Dear:大切な君へ。
「でも、大丈夫だよ。健ちゃんも大丈夫って言ってくれたし」
夕美はガッツポーズをしながらそう言う。
「おう、大丈夫だ。見舞い、絶対行くからな」
「うん、待ってるね」
俺の手を取り、ギュッと握り締める。
「部活に行けなくて健ちゃんに会えない分の充電中~。あー、せっかくの夏休みなのに、入院のせいで健ちゃんとどこにも行けないのかー」
その行動に、涙が出そうになる。
「じゃあ、俺も」
「うわぁっ!」
グイッと夕美を引き寄せて、抱きしめる。