Dear:大切な君へ。
「場所もあんまりわかんないから一人で行くのは不安だったし、断られたらどうしようかと思った」
翌日、駅で合流するなり苦笑いして、かなは言う。
「別に、断ったりしねえよ」
どんだけ冷たいイメージなんだよ、俺は。
そう言って笑うと、
「いや、なんか二人きりの時間を邪魔するな!って感じで」
とかなはまじめな顔して答える。
いや、まぁ、二人きりになりたいかって言われたらなりたいけど・・・・・。
「まぁでも、夕美もかなに会いたがってるだろうし。一緒に行った方が喜ぶと思うぞ」
俺の言葉に、かなは嬉しそうに笑う。