Dear:大切な君へ。
別れ
それから夕美は、みるみる衰弱していった。
自分で呼吸することもままならずに、人工呼吸器もつけている。
他にも、体に繋がれたたくさんの管や機械。
「・・・・・健ちゃ、ん」
掠れるような小さな声で、夕美が呟く。
「ん・・・・・?どうした?」
ちゃんと聞こえるように、夕美の口元に耳を寄せる。
「私・・・・・生きてる・・・・・?」
「っ・・・・・あぁ、生きてる。夕美はまだ、生きてるよ・・・・・っ」
「よかった・・・・・」
そう言って、口元に少しの笑みを浮かべる。