Dear:大切な君へ。

「ったく、あれだけやめるなっつったのに」




須藤さんはタオルでガシガシと頭をふきながら、呆れたように呟く。




それに対し、他の先輩方は苦笑いをこぼす。




「そういや、お前らは普通にバスケしたくて入部したのか?」




ふと、透が思い出したように康介と龍太郎に聞く。




「まぁ、俺らは普通にバスケしたくて。ついでに言うと彼女持ち」




そう言って康介はタレ目を細めてニヤリと笑う。




「俺も」




クールな龍太郎は、そんな康介とは正反対に無表情のままそう言う。




俺も、というのがバスケをしたかったからということにたいしてなのか、はたまた彼女持ちということにたいしてなのかよくわからなかったが、そこは何も聞かないでいた。




「なんか・・・・・すみません」




部員が減った原因が自分にあることを気にしてか、夕美は落ち込んだ表情でそう言った。




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