Dear:大切な君へ。
少しずつ・・・・・。
「そんなことあるし!!前はもっと好青年だった!!」
「なんだよ好青年って」
少しずつ、
「重い荷物とか持ってくれそうな好青年!!」
「おー、か弱そうな子だったら持ってるかもなぁ」
少しずつ、夕美の中の“俺”という存在が大きくなればいいのに。
そんなことを思う俺は、毎日少しづつ、夕美をからかうようになった。
小学生みたいだけど、彼氏がいて俺なんか眼中にない夕美の特別になるにはその方法しかないから────。