Dear:大切な君へ。



「……なぁ、俺そんな強く握ったように見えたか?」




そんな姿を見送った後、俺は他の3人にそう問いかけた。




俺の中では多少は加減をしたつもりで、そこまで強く握っていなかった。




だけど、夕美の痛がり方はなんか………




「すっげー痛そうにしてたよな」




透が俺が思ったことをそのまま口にした。




「あぁ、怪我でもしてんのか?」




蒼祐が不思議そうに言った。




「………いじめ?」




続いて浩太が呟いた言葉に不安が大きくなる。




「まぁ、もしかしたら自分でやった怪我かもしれねぇし。そんな心配することねぇと思うけど」




透はそういうけど、何故か俺は嫌な予感がしてならなかった。


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