Dear:大切な君へ。
「傍にいるだけで、」
「おーい、そろそろ練習始めるぞー」
ちょうどその時、須藤さんが部活開始を告げる。
俺は透には何も返事しないまま練習へと取り掛かった。
部活後、更衣室で着替えながら俺は悶々としていた。
―—————お前はそれでいいのかよ。
・・・・・それでいいのかよって言われても、どうすることもできねぇだろ。
「お疲れ様でした」
更衣室でしゃべったりしている先輩たちにそう一言告げて更衣室を後にする。
すると、
「健ちゃん」
更衣室を出てすぐ、待ち伏せしていたのか夕美が立っていた。