Dear:大切な君へ。
「あ、はい。さっき目覚めました」
「そう。ちょうどよかった。今お母さんに連絡入れて迎えに来てもらうように言ったから」
「ありがとうございます」
「それにしても、いい彼女持ったわね」
先生はニヤッと笑って言う。
「え、いや、まだ彼女では、」
「ふーん。“まだ”ねぇ」
その言葉に、ハッとして顔に熱が集まるのが分かる。
「いや、違くて、」
「ずーっとそばであんたのこと看てたよ」
好かれてるんじゃないの?
先生は最後にそう言って、
「職員会議行ってくるからお母さん来たら準備して帰んな」
と出ていった。