Dear:大切な君へ。
「お前最初もっとクールだったような気がすんだけど」
「そう言うお前はなんかクールになったよな」
蒼佑は俺の言葉に、よくぞ言ってくれましたとばかりにニヤリと笑いながら俺を見た。
「そりゃあ、彼女できましたからね」
そう言って持っていたスマホの画面を俺に見せる。
そこには幸せそうに笑った蒼佑と女子のツーショットのホーム画面。
「っはあああああああ!?」
俺の叫び声に、クラス中の視線が集まる。
「なに叫んでんだよ」
「どうかしたの?」
透と浩太も、不思議そうな顔をして近づいてきた。