月夜の桜

一方の大樹は、中学からの付き合いだったのか、
しばらくお互いが幸せな人生を送っていた。
話を聞いていた限りでは、実に羨ましかった…。

でも、大樹にも元カノに対して不満はあったらしい。
大樹は、元カノの気持ちをわかっていたのに、女の方は全く理解してくれなかったらしい。
何とも皮肉なもの…。お互いの元彼、元カノは理不尽にもほどがある。

納得のいく説明もなく、ただただ無駄な時間が過ぎていくのが嫌だった。
私の方は、もう別れたかったのに元彼の方は、中々別れてくれなかった…。
辛くて辛くて、耐えれなかった…。

大樹の方は、一緒にいることが当たり前で新しい発見がなかったらしい。
お互いが知りすぎていたのかは、わからないけど、大樹の方はもう飽きていたらしい。

元カノの方もそんな傾向が見えていた…。
ただ、いつ別れるかと悩んでいたと話を聞いた。
その時私が、側にいてあげたら、いろいろとアドバイスできたのに…。
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