月夜の桜

一方の大樹は、いつも優しくて元カノに色々と買ってあげていたらしい。
そんな元カノのことを聞いてて羨ましかった…。

けど、改めて大樹の話を聞くと、大樹自身が故意に買っていたわけではなかった。
元カノがこれが欲しいとおねだりされていたらしく、いつもサプライズで
送っていたという…。
大樹が可哀そうだ…。そんな思いで話の続きを聞いてみた。

元カノの誕生日には、必ず手作りのものを作らないと気が収まらなかったらしい。
作れなかったら、文句とは言わなかったけど必ずふてくされてた、云わば面倒くさい人。
私はそう解釈する…。

大樹もそんな人といつも一緒にいたなんて…。
大樹自身も、元カノのことがいい加減な女としか途中見ていなかったという。
考えることが一緒なんて嬉しいのかどうかわからない…。
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