月夜の桜

その頃の大樹はというと、相変わらず元カノに振り回されていた。
別れる半年前に元カノがメールで「指輪が欲しいな」と言ってきたらしい。
何とも迷惑な人…。

しかし、大樹は文句は言わなかったという。
流石、年上!そこは大人だなと感じました。
でも大樹は買いたくはなかったといった。
何故かというと、指輪を買ったとしてもすぐに捨てられると察したからだ。

大樹はその辺の能力に長けているみたい。
もう元カノの心境は読んでいたみたいだ。

年下の考えは大樹自身も、私自身もわからなかった…。
年上をいいように使い、大樹の優しい心に付け込み、そんな元カノに対して私は怒りを覚えた。
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