月夜の桜

私は、大樹が記憶をなくす前に、一緒に歩いたところを、また歩いてみた。
大樹も何か懐かしい趣で、周りを見ていた。
私も最初に戻ったみたいで、新鮮な感じがした。
そして、なぜか大樹が事故にあった場所についてしまった…。
すると大樹は…。

大樹「この場所…。何だろう…。覚えがあるような…。」

私は、大樹にここで事故があったなんていえなかった。
また、事故のフラッシュバックが起こってしまうのではないかと…。
すると、大樹はあるものを見つけた。

大樹「この黒いのなんだろうか…。」

そう言って大樹は、地面の黒い染みに触れた。
大樹が触れた瞬間、大樹はその場で倒れた…。

静香「大樹!!!しっかりして!」

大樹「んん…。俺はいったい…。」

静香「びっくりさせないでよ!心配したじゃん!」

大樹「ごめん…。俺、少し思い出したよ…。ここで俺は事故にあったんだね。意識を失っているときに、その映像が見えたよ…。」

私は、その言葉に驚きを隠せなかった。

大樹「そして、このタイヤ痕。俺はひき逃げされたんだ。その時、人の顔を見たような機がするんだけど、思い出せない…。」

すると、私達の後ろから、声が聞こえた。

???「もしかして、大樹?」

大樹&静香「どなたですか?」

???「忘れるなんて酷い…。絵里だよ?大樹と前付き合っていたの。」

なんと目の前に、大樹のモトカノの絵里という人が現れた。
この出会いが、大きな結末を迎えるとは思わなかった。
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