月夜の桜

この日は、私たちがデートで回った商店街や、遊園地、海岸などを見て回った。
一緒に歩いていて、大樹の明るい笑顔が見れてうれしかった。
徐々に、大樹の記憶が戻っていることは確かだと思った。

そして、周りも暗くなりかけてきた…。

大樹「そろそろ帰ろうか。」

静香「うん。」

私たちが、帰ろうとしたそのとき…。
一台の車がスピードを出して後ろから迫ってきた。
そして、その車は私たち目掛けて走ってきた。

大樹「静香!危ない!」

私は、大樹と一緒に横に反れた。
危機一髪で、車をよけることができた。
そして、車は止まり、人が降りてきた。

???「残念だよ。折角二人の命を奪うチャンスだったのに。」

大樹「なんてことをするんだ!」

静香「あなたは、一体何者?」

???「煩い!お前らはこっちからしたら、鬱陶しいんだよ!大人しく轢かれていればよかったものの。」

私は、わからなかったけど大樹が突然…。

大樹「いい加減しろよ…。絵里さん。」

絵里「よくわかったね。そうだよ…。」

なんと私たちを殺そうとした犯人は、大樹の元カノの絵里さんだった。

静香「じゃあ私の携帯にメールを送ったのも…。」

絵里「そう。私だよ。」

すると大樹は…。

大樹「ようやく思い出したよ…。事故の時に見た顔。お前か。ずっと頭の中で引っかかっていた顔。」

絵里「よく思い出したね。あの時、大樹を殺したと思っていたけど、まさか生きてるなんてね!」

静香「ふざけないで!大樹があなたに何をしたっていうの?」

絵里「あんたにはわからないだろうね!教えてやるよ!大樹が私にしたことを。」
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