月夜の桜

静香「絵里さん、やり直せるのかな?」

大樹「わからない、けどそれを見つけるのは絵里さん次第さ。」

静香「そうだね。」

こうして、私たちは家に向かった。
家に向かっている最中に私はふと…。

静香「ねぇ大樹。行きたい場所があるんだけどいいかな?」

大樹「いいよ。行こうか。」

私が行きたかった場所、それは桜がきれいな大樹との最後の思い出の場所。
この日は丁度満月の日。
最初に見たときも、満月だった。

静香「ここが、大樹との最後の思い出の場所だよ…。」

大樹「…桜…。」

大樹はじっと桜を眺めていた。
私も一緒に見ていたとき…。

静香「そろそろ帰ろう。」

大樹は動かない…。
すると大樹は、私のほうを振り向き…。

大樹「…静香…待たせてごめんね…ただいま。」

静香「大樹…もしかして…。」

大樹「全部思い出したよ。静香との幸せな時間、場所、この桜を見て今までの自分を思い出した。最初にデートしたとき、最後に二人でこの桜を見ていたことも、静香にプロポーズしたのも全部。」

静香「ぐすん…。遅いよ…帰ってくるのが…。お帰りなさい…大樹。」

大樹「遅くなってごめんね…。改めて、静香に言うことがあるんだけどいいかな?」

静香「いいよ。」

大樹「俺と、結婚してください。もう、静香のことは待たせたりしないよ。」

静香「こんな私でよければ、よろしくお願いします。」

そして、私達は思い出の記念樹の下で、キスをした。
こうして、私達は無事結婚をして幸せな家庭を築いていった。
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