信じているのは…


「じゃあ、朔弥の武器があれだから、どちらかが一本先に取った方または、降参させたほうが勝ちでいいよな?」


「いいですよ。じゃあ平助頼んだよ」

「おぅ!任せとけ!」

「じゃあ、始めるか」

藤堂が緊張した感じの声で

「じゃ行くぞ……両者構え!!………始めっ!!!」

道場の中に緊張感が流れた


あたしと沖田はどちらとも動かない

それはどちらとも隙がないからだ


このままだときりがないからあたしから仕掛けるか…

あたしはスッと消える感じで沖田の後ろに回り込んだ

ハッと気配に気付いた沖田は振り返って木刀であたしの棒を防いだ

これくらいは除けるか

「いきなり後ろを取るなんて卑怯じゃないですかっ!?」

攻撃ついでにそう言ってきた沖田

「それが私の家に伝わる忍の殺し方だ」

すると沖田は性格がガラリと変わったのがわかったみたいで少し目を見開いていた

「隙だらけだ」

「少し驚いただけですよっ!」

「戦場ではその驚きなどが命取りになるぞ」

「ちっ…そんなこと朔弥に言われなくたって知っていますよっ!」

右の脇腹目掛けて突きが出されたので左に向けて大きく回って跳んだ

「やはり忍なだけあって跳力は凄いですね」

「忍は強いよ」

「朔弥と山崎が強いんじゃない?」

「俺は兎も角烝より強い奴は結構いるよ?」

「そうなんですか?っと、そろそろ始めた時みたいに攻撃してきてくださいよ」

「じゃあ、お言葉の甘えて」

あたしは気配を消して低い姿勢になり道場の床を思いっきり蹴って沖田の木刀目指して棒を振った

「なっ!」

「まだまだだよ沖田忍の体力は底なしって言われているんだよ」

一応教えてあげた


そんなのが30分くらい続いた



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土方サイド


俺は今日俳句を書こうと思って発句集を取ろうとしたら

なんと無かったんだ!

きっとまた総司がまた盗んだんだな
あいつこりねぇやつだ本当に…

俺の苦労はいつまで続くんだよ…

総司から取り返さなきゃな

道場にいるのか?

いくかっ!





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