信じているのは…
Ⅲ
菜月サイド
とある日…
「菜月」
「なに?千景」
いきなり兄の千景が話しかけてきた
「そう遠くないうちに必ずあの雪白家の女鬼が新選組に入ることになるだろう」
「ああーそう言えばこの前先読みの夢見たわね。あれ?雪白家の女鬼って言ったら千鶴ちゃんのこと?」
「あぁ。綱道を探しに京にくるらしいそうだ」
綱道といえば雪白家の分家の奴じゃない
「で?千景はどうするの?」
だいたいわかっているけどね
なんたって双子だしね!!
「お前ならわかっていると思うが、女鬼の護衛をしてほしい。そのためには悪いが新選組に入ってもらう。女鬼は貴重だし、俺が行っても良いが当主の仕事があるだが、お前の分の仕事はどうにかなるしな」
新選組かぁ…噂によれば‘人斬り集団’とか‘壬生狼’とか‘田舎侍’って呼ばれているのよね
面白い…
私より強いやつは居るのかしら?
って…そういえば!!!
「新選組って烝がいるところじゃないの!!!」
そう勢い良く言うと若干引いた千景
酷いわね
「烝がいるなら今すぐに行くわ!!」
早く会いたいなぁ
そう思いながら荷造りしているとふと千景が
「出来るなら監察方にしてもらえ。そのほうが何かと動きやすいしな」
監察かぁ
まあいいや
「頑張ってそうするわね。それと何があろうと千景と千鶴ちゃんを私と烝は優先させてもらうわね?烝は大丈夫でしょうしね?」
「あぁ、そうしてもらうと助かる。万が一のこともあるから、偽名を使え。それと女鬼とお前と烝に何かあれば連絡しろ。鴉でも使え。いいな?」
「これは当主としての命令?」
じゃなきゃ守りきれない
「当たり前だ」
ニヤリと笑う千景
あたしはその答えに満足して新選組に向かった…
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