僕と甘口レアな ラブはいかが?
週末はクリスマスのせいで、どこのホテルもカップルばかりだった。

エリックはイブの夜、東京タワーに登ると言ってきかなかった。

案の定、展望ブリッジはカップルで埋め尽くされていた。

「だから言ったのに、エリック、あなたって子供ね。」

「ロマンチストと言ってくれない?」

道路はどこも渋滞だったので、私たちはメトロを使った。

普段車通勤の私は乗り慣れていないメトロを楽しんだ。

「華奈、帰ろう。これ以上君の体を冷やしたくないから。」

「ありがとう、エリック、優しいのね?」

「僕が温めてあげるよ。」

「優しすぎるかも。」

「僕の腕の中で溶かしてあげるよ。」

「う~ん、その誘惑に負けそう。」

「君を中から熱くさせてあげる。」

「エリック、お願いだからそれ以上耳元でささやかないでくれるかしら?」

「なぜ?」

「耐えられないの。」

「なぜ?」

「なぜと言う疑問符で私を攻めないで。」

「なぜ?」

「わかったわ、ちゃんと白状するわ。今すごくあなたが欲しいの。これでいい?」

「良しとしよう。」

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