★FAN★
二章〜聖なる覚醒〜
あれから何日が過ぎただろうか…。魔物の倉庫だと言わんばかりの数が襲ってくる。
休む暇は無く、ようやく見晴らしのよい場所まで歩いて来れた。この辺なら、奇襲にあうことはないだろう。
そろそろ渡された食料も尽きる。後一日二日で着かなければ、この戦闘の日々を過ごしてはいけない。休眠はまったくしていないために、疲労が身体の動きを鈍くしている。一体地図上でどこまで歩いてきたのだか…。
「ようやく…、試験の日まで急げって行ったってこれでぎりぎりじゃないか」
丘を下った先に見える城門、あれがこの大陸の帝都ベランドゥーダ。リオンが住んでいた大陸よりも強い魔物ばかりだというのに、よくあれだけの大きさの都を保っているものだ。
―――ドシーンッ―――
ベランドゥーダに向かい歩く佐中で、背後にそれだけの衝撃を与えるものが着地した。
一ツ目の角…、巨体に何か毛がもじゃもじゃと蠢いている。もっているこん棒を振り上げると、空を押し退けて突撃とともにこん棒を突き立てる。
その動きは素早く、剣を瞬時に構え受け止めると、その勢いをとめられず跳ね退けられた。
「馬鹿力が…!」
剣に精神を混めて、次の攻撃を備える。多勢に囲まれているわけではないのだ。自分から攻める必要もない。
休む暇は無く、ようやく見晴らしのよい場所まで歩いて来れた。この辺なら、奇襲にあうことはないだろう。
そろそろ渡された食料も尽きる。後一日二日で着かなければ、この戦闘の日々を過ごしてはいけない。休眠はまったくしていないために、疲労が身体の動きを鈍くしている。一体地図上でどこまで歩いてきたのだか…。
「ようやく…、試験の日まで急げって行ったってこれでぎりぎりじゃないか」
丘を下った先に見える城門、あれがこの大陸の帝都ベランドゥーダ。リオンが住んでいた大陸よりも強い魔物ばかりだというのに、よくあれだけの大きさの都を保っているものだ。
―――ドシーンッ―――
ベランドゥーダに向かい歩く佐中で、背後にそれだけの衝撃を与えるものが着地した。
一ツ目の角…、巨体に何か毛がもじゃもじゃと蠢いている。もっているこん棒を振り上げると、空を押し退けて突撃とともにこん棒を突き立てる。
その動きは素早く、剣を瞬時に構え受け止めると、その勢いをとめられず跳ね退けられた。
「馬鹿力が…!」
剣に精神を混めて、次の攻撃を備える。多勢に囲まれているわけではないのだ。自分から攻める必要もない。