溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~2
▼BOYS-5-:YELLOW

眠り姫とキス: 麗side






「あ、あの、みっ、美作さん……」



九月もあと数日で終わる、というある日




二時限目が終わった休み時間の時に、ク
ラスの女の子に話かけられた。



ふわふわと緩くパーマのかかったボブ。
大きくて潤んだ瞳。



可愛い、って形容詞がすごくぴったりな
この子は、確か佐藤夢乃(さとうゆめの
)ちゃんだったと思う。



「何か用かしら」



そう言うと、ビクッと佐藤さんの肩が小
さく震えたのがわかった。



その瞳には怯えの色が浮かんでいて、私
は、こんなに冷たい態度でごめんなさい
、と心の中で小さく謝った。



私が心を開くのは、あの五人だけ。



そう決めているから、クラスでは前の、
無表情の私で居る。






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