溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~2
マスターの言葉に、麗ちゃんはそう微笑んで頭を下げた。
席に着くと、辺りを少し見回してから、麗ちゃんは「素敵なお店ね」と呟いた。
自分の好きなものを認めてもらえるのは嬉しくて、少し心が弾む。
「でしょ?お気に入りなんだ」
まだ有名じゃなくてお客さんも居ないから穴場なんだと言うと、お店的にはどうなのそれ、と笑われた。
「麗ちゃん珈琲飲める?アイスティーとかココアとかもあるけど」
「珈琲が美味しいの?」
「うん、あと、チーズケーキとか」
麗ちゃんはしばらくメニューを眺めてから、「じゃあそれにしようかな」と二つ折のメニューを閉じた。
ちょうど良くバイトの子が水を持ってきたので、そのままそこで注文する。
「チーズケーキ好きなの。楽しみ」
「そっか。俺も好き」
耳に心地いい音楽。
目の前には、好きな人。
好きな人と、好きな場所で、好きな音楽を聞いて──。