溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~2




なんだ、ちょっとは動揺したのかな、とか思ったのに。


「麗は渡さない!とか言わなくていーの?」

『……言って欲しいのか』

「まさか」


そんなわけ、と笑う。


雅がライバルだなんて、本当に厄介な相手を好きになっちゃったもんだと自分でも呆れるくらいなのに。


真っ向から宣戦布告なんて、ごめんだよ。


「……なんかさ」

『ん?』

「麗ちゃんの様子、少し変だったんだよね」


なんでかな、とつぶやくと、しばらく雅は考え込むように沈黙して。


『心配しなくても、麗はお前のこと嫌ってないと思うぞ』


なんて。

あ、そうか。


俺、麗ちゃんに嫌われるのが怖かったのか。


そう気付いたら、なんだか笑えてきた。人の弱み握ったり観察したりして、嫌われるようなことしかして来なかったくせに、嫌われるのが怖いとか。



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