溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~2
「うんだけど、私もそろそろ帰ろうと思ってたから」
わざわざまだ帰らないのに送ってもらうのもわるいし、と麗が苦笑した。
でもその時、類が立ち上がって。
「ねえ麗ちゃん、今日の担当は俺だよ。俺が送る」
俺ににっこりと笑ってから麗の方へと向き直ってそう言った。
……なんだよ、わざとらしいな。
俺にはそうそうみすみす渡しませんよってことかよ。
「え、でも」
「麗ちゃんは俺といるのが嫌なの?」
「そうじゃないけど……」
じゃあ俺と帰るのでも良いよね、と類が麗の手を掴む。
……くそ、軽々しく触んなよ。
目の前でほかの男が好きな女に触れてるのはやっぱり見てていい気がしないもので、思わずぐ、と握りこぶしを作った。
だから、ちょっとからかってやろうと思って。