溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~2
不要なキモチ:仁斗side
姫、っていうのは、総長の恋人を表す。
つまり姫は、雅が惚れた女の子っていう
わけで。
総長の姫というたち位置に居るから、俺
は麗の事を「姫」と呼んでる。ただ、そ
れだけのハズ。
だからこんな事を考えるのは可笑しい。
姫が俺だけの姫だったら、もっと楽しい
だろうな、とか。
姫が隣で、俺だけに笑いかけてくれるの
が可愛くて、思わずキスしたくなるな、
とか。
そんな馬鹿げた思考は、可笑しいだろ。
「教室戻るね。ありがとう、仁斗」そう
言って体育館裏から去っていった姫を見
送ってから、俺はため息をついた。
「……はぁ~……不意討ちだろ~……」
滅多に弱味を見せない姫が、自分から俺
に抱きついて、甘えてくるなんて。
俺としたことが、一瞬思考がフリーズし
て、固まってしまった。