溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~2
それに、とさっきまで、折れてしまうん
じゃないかと思うくらいに細かった姫の
手首を掴んでいた手を見つめる。
まだ、熱が残ってる。
姫に顔を少し寄せたとき、すごく甘い匂
いがして、理性を壊されそうになった。
本当に、このまま勢いで、その小さな唇
に噛み付いてしまおうかと思った。
……馬鹿か、俺。
相手を誰だと思ってる?……雅の女だぞ
。そうそう気安く手出し出来る代物じゃ
無いだろ。
「欲求不満かぁ~?俺……」
そう呟いて、その場に倒れるように寝転
がる。
総長の姫に欲情するなんて、最早それし
か思い付かないだろ。そういえば最近、
女の子とイチャイチャしてないし。
ていうか、それ以外の原因なんて見つけ
なくていい。見つけたくない。
"欲求不満だったから、つい手が出そう
になった"──それでいい。