溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~2
次の瞬間、その類の言葉に。
今までの戸惑いも焦りも吹き飛んで、代
わりに──。
「え……?」
もっともっと大きな、戸惑いが溢れた。
類の言葉を信じたくなかった。
俺がピアスをしていないなんて、そんな
馬鹿げた事、信じたくなかった。
だってあの、ピアスは──。
けれど、耳に触れた指先に、いつもそこ
にあるはずの感触が、なくて。
俺は、愕然とした。
「……っ!」
「え、仁斗?」
類の声も無視して、俺はそこから走り出
した。
嘘だ。嘘だ。嘘だ。
俺があのピアスを忘れるなんて、絶対嘘
だ。