溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~2
袖口もふんわりと膨らんでいて、可愛い
。……衣装は。
だけど私に似合うのかは、甚だ疑問だ。
こういうのは、金髪碧眼美少女の外人さ
んみたいなのが似合うんじゃないだろう
か。
既にこの黒髪がミスマッチだ。
これでそとに出るの、嫌だなあ、なんて
思っていると。
「美作さん、試着出来たかな……?」
外から、遠慮がちに私を呼ぶ、佐藤さん
の声が聞こえてきた。
それに慌てて、返事をする。
「ええ。出来たことには出来たわ」
──あれから。
私が"麗ちゃん"と呼ばれるのを拒否した
、あの日から。
佐藤さんは私の事を、もう麗ちゃんとは
呼ぼうとしなかった。
だけど仁斗が背中を押してくれたから、
私はもう、麗ちゃんってよばれても嫌じ
ゃない。