溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~2
そ、と仁斗の腕を掴む私の手に、仁斗の
手が乗せられる。
「……避けてないよ」
それから、そのまま、ゆっくりとその手
を引き剥がされた。
「……嘘つき。じゃあなんでこっちを見
ようとしないの?こんなの、仁斗らしく
無いじゃない!」
嫌だ。嫌だ。嫌だ。
「私のこと、嫌いになったの……?」
もう、嫌われるのは、散々だ。
もう、失うのは、うんざりよ。
「……嫌わないで……」
ポツリ、と喉の奥からこぼれた言葉は、
あまりに情けなくて、脆くて──……。
何よりもの、私の本音だった。
「……仁斗もやっぱり、他の人間と同じ
なの?手のひら返したように、態度を変
えるの?私を、嫌うの……?」