溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~2
いやでも、流石に歓声が大きすぎる気が
する。
枚田君は確かに人気者だけど、この騒ぎ
は異常だ。
まるで、本物の王子様が現れたかのよう
な──……。
その時。
「──ああ、眠っているお姿も、なんと
麗しい」
聞こえてきた声は、枚田君のモノじゃな
く──もっと、身近な声だった。
枚田君のものよりも幾分か低く、周りを
一瞬にして惹き付けるような、凛とした
声。
だけど、彼がこんな所にいるはずがない
。
だって彼は、クラス所か、学年さえも違
うというのに──……。
──ちゅ……
そんなことを考えていると、唇の真横に
感じた、柔らかくて温かい感触。
それに惹き寄せられるように、私は瞼を
ゆっくりと持ち上げて──。