溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~2
「なあなあ、枚田、泣いてたか?類直々
に話をつけるとか、枚田が哀れに思える
ぜ」
哀れだ、とは言いながらも、どこか楽し
気な悠。
そんな悠に、類はクスリと笑った。
「俺はただ、あまり身勝手な行動をして
、うちのお姫様を傷付けないで欲しいと
お願いしただけだよ」
「お願いとかよく言うよ~。そのお願い
破ったら、社会的に抹殺するくせによ」
そんな類と悠のやり取りを、俺は部屋の
隅で聞いていた。
──姫の顔が、離れない。
避けないで、と懇願するように言ってき
た姫の、あの縋るような目が。
嫌わないで、と訴えていた。
捨てないで、と嘆いていた。
俺が姫を嫌うなんてあり得ないのに。仲
間を嫌うだなんてそんな──。
それにもしも姫を嫌いだったら、枚田に
襲われそうになってた所を助けたりしな
い。