溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~2
類の口から出てきたのは、どこか挑戦的な、冷たく底冷えするような声。
類は口許を歪めると、まるで嘲笑うかのように俺たちを見渡した。
「いつまでも麗ちゃんが、雅の傍に居るだなんて思わない方がいいよ?もちろん、他の皆もね。──あの子だけは、譲らないから」
そんな類の言葉に、雅と悠が厳しい視線を向けた。
譲らないから、か。
そんな風に、こうやって皆の前で言い張れる類が羨ましい。
俺はウジウジしてて、──情けないな。
雅がふと、口許を緩める。
怪訝そうな表情になった類に、雅は、滅多に見せないような微笑みを浮かべて、こう言ったんだ。
「俺だって、譲れない」