溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~2
ステージの上で、眠っている姫は、見惚れるほどに綺麗だ。
普段されてないメイクのせいか、いつにも増して艶っぽいし、ドレスだってすごく似合っている。
伏せた睫毛の影が、真っ白な頬に落とされていて、その無防備な姿に身体の中心が熱くなるような感覚を覚えた。
なんで類は、あんな姫の姿をずっと見ていられるんだろう。
なんで類は、これから雅と姫のラブシーンだというのに、動揺しないでいられるんだ。
俺はもう、ここから逃げ出したくて、堪らないのに。
見たくない。
姫が他の男に触れられている場面なんて、見たくない。
そんな事を思い、ぎゅ、と拳を強く握った時。
「ねえ、仁斗もさ、麗ちゃんが好きなんでしょ」
──それは、唐突に落とされた、爆弾だった。