溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~2
一瞬、聞き間違えだと思った。
嫉妬のあまり、ついに幻聴まで聞こえてきたのかと。
だけど違った。──類の目は、いつのまにかステージから外れ、戸惑いに揺れる俺を、真っ直ぐに映していたのだった。
俺は咄嗟に、ぎこちなく笑った。
「は……?類、何いっちゃってんだよ。俺が姫を好きだなんて、あるわけないでしょうに」
はは、と漏らした笑いは、あまりにも乾いていて。こんなので、類を欺けるわけもない。
「隠さなくたっていいよ。きっと俺は、仁斗が麗ちゃんへの恋心を自覚するより前に、その恋心に気付いてたから」
「何言って──」
「ていうかさ、好きでもない女の子の寝込みを襲ったりしないでしょ、仁斗は」