悪魔ニ花束ヲ
梓が目を細めた。その表情は『んな事聞いてねーよ、もっと面白い話しろよ』と言う迫力満点なわけで。
「…すみません」
無意識に謝るのは必然だ。
「ハァ、だから間宮が最近やたらと朝スリッパの中パンパンしたり机の上に油性マジック用のクリーナー常備してる訳だ」
梓は納得したように頷いてから、
「まじうざい。あの男。あたしの可愛い間宮に手を出すとは。つーか周りの女どうとかしとくか」
小さくブツブツ呟く言葉は何気に重要なのか?
「とにかく、何かあったら報告しなさいよ。目に余るようなら直々に制裁与えてやるから」
爽やかに微笑んだその顔はやっぱり魔女にしか見えなかった。