悪魔ニ花束ヲ
―――――それにしても
妙な噂が立つレベルにまで達してしまった。嗚呼、愛すべき平凡な日常がバタバタと飛び立ってゆく。どうせなら追いかけられるだけの黒い翼をあたしにもくれ。
そして、昼休みを迎えた今。
資材室の前。
あたしはこの場所に立っている事を激しく後悔している。大体、化学教師と廊下ですれ違うという、学生生活ではごく当たり前な一場面で思いの外、その教師が声を掛けてきたのがいけなかったんだ、いつもはスルー満開のくせに、なんだっていうんだ、