彼女がいつも思っていた事…（とある物書きの独り言）

毎度毎度私の遅刻を知らせてくる鈍い朝日を、掲げた手のひらの指の隙間から睨みながら、家々の隙間から右から左に通り過ぎる電車を遠くに眺めた。

私こと織田 麻理（おだ まり）はそんないつも通りの穏やかながら騒がしい日常に安堵の息を漏らしながら学校に通う何処にでもいる普通の女子高生。

子供っぽいと友達にすら言われた大好きなペングーのヘアピンを今日も三つ編みの根本に付け、手提げの学園バッグ片手に家の門を飛び出すように出た。

枯れ葉がまるで絨毯であるかのようにアスファルトの通りに散りばめられ、寒くなり始めた風が落ち葉を微かに巻き上げた。

それとはまた別に騒がしい風を巻き上げている私の猛ダッシュが負けじと枯れ葉を動かした。