青春謳歌 After Story
女の子の下準備
陽菜Side
-それから数日後-
私はルンルン気分で大学の中を歩いていた。
「陽菜、何かいいことでもあったの?」
隣で一緒に歩いていた友華が首を傾げて聞いてくる。
その質問に私は待っていました!という勢いで答える。
「今度ね、和輝さんとデートするんだよ♪」
ニコニコ顔で言う私に友華は溜息をついた。
「デートっていつもしてるじゃん。大学内でもイチャイチャしているのにそんなに嬉しいの?」
「う、嬉しいよ!それに、今度のデートはいつもとは違うんだよ!!」
「どこが違うの?」
友華は分からないらしく首を傾げてくる。
「今度、デートする日は和輝さんのお誕生日なんだよ!」
バーンと効果音がつきそうな感じで言う。
そう、今度デートする4月20日は和輝さんのお誕生日。
それを知ったのは和輝さんと付き合い始めて結構経った時で気づいたら終わっていた。
彼女としてあるまじき行動に蒼君からはすごく怒られて私はもう動けない程にへこんでいた。
でも、今年こそはお祝いをしたい!
ケーキや和輝さんが好きなお料理にお菓子を机いっぱいに広げて二人きりで過ごしたいというのが私のささやかな願いだった。
今からどんなプレゼントをあげようかなとかケーキは何がいいかなとか考えたらウキウキしてしまう。
そんな私の様子を見て友華はなるほどねと言って私の顔をニヤニヤと見つめた。