青春謳歌 After Story
「はぁ~、さっきから甘い会話してるけど二人とも本当に何もしてないの?」
友華がジトッと見て来る。
何て答えるべきかと悩んでいたら、賑やかな声が聞こえた。
「そんなのあったら逆に凄いんじゃねぇか?」
「確かに。っていうか、男ならもっとバシッと決めなさいよ・・・春原!」
「まぁ、陽菜と春原先輩らしいけどね。」
ぞろぞろと現れて来たのは友華の彼氏の霧島架李先輩と高校時代のバレー部元部長、笹田先輩、高校で同じクラスに転校してきた一ノ瀬蒼君だった。
久しぶりのメンバーが揃っている。
「一ノ瀬、お前この大学に入学したのか?」
「えぇ、まぁ・・・。
陽菜みたいに春原先輩を追いかけて来ました。」
「・・・・・・。」
「冗談ですよ。そんな顔しないでください。」
不機嫌そうな和輝さんとニコッと笑っている蒼君。
この二人の組み合せはいつ見ても少し引いてしまう。
「お前は相変わらずだな。」
「褒め言葉として受け取っておきますね。」
蒼君は男でありながら和輝さんのことがずっと好きだった。
でも、転校して和輝さんと再会したら和輝さんの側に私がいて蒼君は私を邪魔な存在だと思って私を好きなフリをして和輝さんに気づいてもらおうと必死にアピールした。
文化祭の時に和輝さんに振られてしまって気持ちもスッキリしたみたいで、今はたまに和輝さんをからかって遊んでいるみたい。