青春謳歌 After Story
高校時代の威厳ある部長姿と別人のよう・・・。
たまに、突拍子も無いことを発案したりするけど・・・。
私は、高校二年の花火大会を思い出した。
あの時は、笹田先輩に無理やり連れて行かれて・・・・・・でも、悪いことばかりじゃなくて良いこともあって楽しかったな。
懐かしい思い出に浸りながら皆さんの顔を見る。
あれから少し時間は経ってしまったけど、メンバーは変わらずに皆同じ大学に進学した。
たくさんの学部があるこの大学は有名な国公立の大学。
そんな大学に入れた私は奇跡かもしれない。
「ここは、五月蝿いな。行くぞ、陽菜。」
和輝さんは私の手を取って歩きだす。
後ろでは冷かしたり文句を言う声が聞こえるけど、私の耳には右から左へ受け流されていく。
そんなことより、和輝さんと手を繋いでいることの方が私には重要な問題!
何回も繋いでいる手だけど、慣れてはいない。
こんなんじゃ、友華や霧島先輩達が言う次の段階なんて踏み込めそうにない。
というか、踏み込んだら私がパンクしちゃう!!
ギュッと手を握ると和輝さんが私の顔を見た。