エンドロールを永遠に
第一章
もしも生まれ変わったら、
私はもう一度私になりたい。
キーンコーンカーンコーン
「では、今日はここまで」
「起立、礼!」
「ありがとうございましたー」
変わらない面子。
変わらない風景。
変わらない毎日。
特に変化を望むこともなく、ただただ過ぎていく時間の流れに身を任せ、私は今日も生きている。
高校2年の春。
頭脳明晰というわけでもなく、映画監督になりたいという漠然とした夢を描きながら、どこにでもあるような普通の高校に進学した。
趣味は映画鑑賞、運動部の大会を迎える時期には、運動神経を買われ助っ人によく呼ばれるが帰宅部。
大切なものは恋人。
そんな普通の女子高生、南 絵莉花の幸せな話、聞いて下さい。