初恋は雪のように溶けて

翌日のお昼休み。

私はあの優しい声の人のことが気になって仕方がなく、眠れなかった。

あの後、大丈夫だったかな…

「も〜白雪!まだ気になってんの?」

彩華にそう呆れられた。

「でもさぁ、気になるのは無理もないと思うよ?
なんたってあの人は…」

と奈美がニヤニヤしながら言う。

「なに、奈美あの人のこと知ってんの?」

「えっ!?逆に彩華、あの人のこと知らないの!?」

奈美は驚き過ぎて席を立ち、大声をあげる。
すると、クラスの皆の視線は奈美へと集まる。

奈美は誤魔化すように、コホンと咳払いをして席に座る。

「あの人はね…」

『キャーーー!!!』
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