紅蓮の炎

「大悟と英人と健太、見てません?」

「見てないけど…」


そう言うとあからさまに呆れた顔をする2人。
そして2人で話し込んでしまった。


「ねぇ、だから言ったじゃん」

「朔夜の言ってたこと当たったね。
もう、さすが大悟達だよ」

「仕方ない。大悟達だから」


どうしたんだろうか?

2人の会話をきいていると、今まで黙っていた響が口を開いた


「大悟達がどうかしたのか?」

「きいてください響さん!
僕たち、正鈴高校に合格したんですよ。んで、大悟達に前に正鈴に合格できないって言われてたんです。
だから合格したら僕らに一日分の遊びを奢って貰うって話になったんです。で、今日まで合格したこと黙ってたんです」


真守の言葉を引継いで朔夜が話す


「それで今朝、大悟に合格電話入れたらブチ切られて逃げられました…
後から英人達にもかけたんですけど、同様に逃げられました」


なるほど。


「それは大悟達が悪いな」


響が僕の思っていたのと同じことを言う


「でしょう?」

「だから朔夜と2人で見つけたら何奢らせるか話してたんです」


笑顔でいう真守の隣で朔夜も頷いている

え?
じゃあなに?


「さっきまで2人で楽しそうに話ていたのは大悟達に何を奢らせるかを相談していたの?」

「はい、そうですよ?」


さも当然かのように朔夜が答える。

この2人がそんな安い買い物で済むはずがない

そう考えるとさっきまで談笑していた2人の純粋そうな笑顔が悪魔の微笑みにしか思えなくなった。


あぁ、ドンマイだね、大悟達


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