紅蓮の炎

龍神の次期5トップよりもパンサーを頼る総長達。

それは俺に凄いもどかしさと苛つきを感じさせた。


「…なぜ?なんで…っ
なんでパンサーを頼るんですかっ?!…総長!!!」


戦闘中にもかかわらず、俺は思わずそう総長に叫ぶようにきいていた。
俺が普段感情的に声を荒げないからか、総長はちょっとびっくりしたような顔をした。

でもすぐ表情を戻すと、


『パンサー…、いや、南だからだ』


そう静かに、でも確かに言った。


「南…?」

「あぁ。」

「わかんねぇよ、総長…」

「だろうな。これについてはお前らの代になってからしか言えねぇ。
先代から続く習わしだからな」

「…今じゃ、駄目なんですか?」

「あぁ、駄目だ」


もう何を言っても総長は口を開いてはくれないだろう。
顔をみて分かった。

口は頑なに閉ざされ、俺から視線を逸らす。


「…分かりました」

「すまないな。」

「いえ、それよりも最前線保たせましょう」

「そうだな」


申し訳なさそうな顔でそう締めくくった総長から敵へと顔を向ける。

最前線は押されに押されている。
そもそも総長が最前線で戦っている時点で俺達の状況は厳しい


「ガッ」
「ゲホッ」
「うわぁあぁぁああああ!!!!!」
「危ない!!避けろ!!!!!」
「こっちに応援を!!!」
「頼むっっっ!!」
「行けねえ!!!なんとか持ちこたえろ!!!」


龍神連合の方ではそんな言葉が飛び交う。
何人も倒れている。

絶望的な程、龍神連合は圧されていた


「頼む!!!こっちに応援を!!」

「こっちもだ!!!」


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