紅蓮の炎
今度は脛を狙って思いっきり踏みつけられる。
なんとか回避に間に合ったため骨は折れていない。
だが
「ッチ。避けやがったか」
囲まれ、蹴られ、ガンガン痛む頭は立ち上がれと命令する。
だが体は動かない。
それに追い討ちをかけるように
「でもよぉ」
数人の中の一人がにたぁと笑って
「次は避けられないよなぁ?」
ヘラヘラ笑って手に持つ鉄パイプ…、凶器を振り上げる
周りは同じように笑い、囃し立て、止める気などさらさらない。
ヤベェ…
頭では分かってるのに、
体が動かない。
動け…、動けよ!動け!!俺の体!!!
「じゃあな、永田くんよぉ」
「キレーなお顔潰しちゃってごめんねー」
気持ち悪い笑みを浮かべながら、
「黙祷ー♪」
その言葉と同時に鉄パイプが振り下ろされた。