紅蓮の炎

そんなことを思ってたら教室に美琴達が入ってきた。

「ひーちゃん遅刻したんだってぇ?」

「ねぇ優芽。あんたなんでそんな情報知ってんの?」

確かに今は放課後でもうみんな帰ってあたしと一華だけの教室だったけど、
そんなにこのクラスの人達言いふらしに行くやつらだっけ?

「いつものことだよ緋色ちゃん。
緋色ちゃんは有名人だから遅刻しただけでもすぐ情報回るんだよ」

おい海子さん。
あたしはその話初耳だよ。

「あたしのプライバシーを守って欲しいな。」

我らが参謀の美琴に視線をやり異議を申し立てたが

「今更緋色にプライバシーを求められても無理」

とあっさり切り捨てられた。

「美琴ぉ〜、なんとか頼むよぉ〜」

「嫌よ。めんどくさい」

「ちょ、酷っ!仮にも親友でしょ⁈」

「親友は強要するもんじゃない。」

「あたしのプライバシー守るためには強要するもんでしょ!」

全く。
うちの参謀さんはケチだ
あたしは自分のプライバシーが心配で仕方ない。
いつかあたしのスリーサイズまで表舞台に出そうだ。

「まぁ、いいじゃないの。
今まで歴代総長みんなプライバシーさらして生活してきたんだから。」

「一華みたいにスタイルよかったらあたしだってなんでもかんでもさらしてやるわ‼︎」

「やめて。みっともない」

「ちょっと美琴さん。
みっともないって酷くない⁈」

「あっ!それよりもひーちゃん‼︎」

「ちょっと優芽ちゃん⁈
今思いっきりあたしのプライバシーについてなのそれよりもって言ったよね⁈」

「今日走るんだよねっ!」

「あぁ無視⁈」

あたし、一応総長だよね?
総長のプライバシーについて大切な討論してたのに。
無視⁈

海子も静かだと思ってたらお菓子食ってたのね
なんて奴らだ。

「あぁ、そうだよ。
まぁ最近色々あったからね、
落とし前つける為に…ね」

あたしがそういうと、4人とも静かになる。

「今日の走るルートちゃんと決めておいたから」

「ありがと、美琴。」

「今回の走りにまた強面とイケメンの刑事追っかけてくんじゃない?」

「だよねぇ〜、あの刑事さん達怖ぁ〜い」

今一華と優芽が話していた2人の刑事は中央町という町にある警察署にいる岩島という強面の刑事と、その部下のイケメン刑事、辻霧のことを指す。


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