紅蓮の炎

「まぁ、いいじゃないの。
さっさと提出…、教卓の上に置いといたらいいかしら
緋色、置いてきな」

「ハイハイ、もう何事も認めるよ。
言っても無駄だから」


後半、ブツブツ小言のように言う。


どっこらしょ、

口に出せば美琴辺りに年寄りとか言われそうだから心の中で呟いて立つ。

一華に言われたように教卓の上に5枚まとめて置いておいた。

我ながら上出来だ。
さすが伊達に今まで反省文を書かされてたわけじゃないな

全く、今まであたしに反省文書かせてきた先生方に感謝だな。

無意識に口元が緩む。


振り返れば、

4人がスクバを持って待っていてくれている。


「そんじゃあ、アイス屋寄って帰るか!」

「おうよ、待っててあげたんだから。」

「わたしもう3日も行ってないし!」

「楽しみだねぇ、みこちゃん!」

「うん」


みんな、楽しそうに笑っている。

他の紅蓮のメンバーもこの南町で5時まで遊んで、
一度家に帰ったりして…

そして今晩を迎える



みんな、必ず家には帰る。



南町のいいところは家族仲が良いことだと思う。

反抗期もあるだろうけど、
それも一時。

すぐに終わってしまう


「緋色、なにニヤニヤしてんの
早く鞄もちな」

「はいはいさ!」


一華に言われて机に鞄を取りに向かう。

だってね、
素晴らしく評判の悪い南町だけど、この街では一番いい町だと思うんだよ。

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